[2018年3月2日(金) / 1y4m13d]
伊豆稲取の「雛のつるし飾りまつり」(1/20~3/31)を見に行ってきました。
稲取温泉はつるし飾り発祥の地で、日本三大つるし飾りとして有名です。
メイン会場・協賛会場がいくつかある中、まずはメイン会場のひとつである海に面した雛の館「むかい庵」へ。
開館時間は9:00~17:00(16:30受付終了)で入館料は300円、目の前に無料駐車場もあります。
むかい庵では、約70対(約7,700個)のつるし飾りが展示されています。
江戸時代の雛人形とその脇を飾る現代のつるし飾りが雅な雰囲気を醸し出す空間です。
靴のまま館内を歩いて見るスタイルで、ベビーカーのまま入ることができます。
稲取温泉に伝わるひなまつりには、江戸時代後期の頃より娘の成長を願う母や祖母手作りの「つるし飾り」が飾られる風習がありました。
高価な雛飾りは買えなくても、愛する子供や孫のために手作りで初節句を祝おうという、切ない親心から生まれたのが稲取の雛のつるし飾りだそうです。
つるし飾りにはそれぞれ意味があり、女の子の健やかな成長を願って無病息災や良縁祈願に由来するものが多いようです。
「娘に悪い虫がつかないように」と虫除けの唐辛子があったりして、ほのぼのとした親心が伺えます。
こちらは江戸時代の古今雛で、田町 新宿(あらしゅく) 鈴木家(荒店酒店)のお雛様。
旧平戸藩主・松浦家の寿免(すめ)姫が鳥羽藩主・稲垣家に輿入れした際に持参したものだそうです。
稲取のつるし飾りは、独自の和裁細工として現在まで受け継がれてきたとのこと。
つるし飾りは役目が終わるとどんど焼きで焚きあげられていたそうですが、こちらに飾ってあるのは稲取のご家庭で大正時代から伝えられてきたものをご厚意で展示しているそうです。
珍しい端午の節句のつるし飾りもありました。
女の子だけでなく、男の子もつるし飾りで祝われていたのですね。
現代のつるし飾りの展示もありました。
地元の小学生が「海」をテーマに作ったそうです。
それぞれに趣きのある雛飾りの展示でした。
つるし飾りのひとつひとつに表情があって、いつまで見ていても飽きません。
と言っても小さな会場なので、ゆっくり見ても30分もかからないと思います。
むかい庵・文化公園 雛の館はそれぞれに入館料300円がかかりますが、片方を見ているともう片方は200円に割引されます。
また、稲取からは少し距離がありますが、伊東市の指定文化財「東海館」の旧木造温泉施設の見学料が200円→100円になるそうです。
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